春分

現在の二十四節気は「春分」です。

      「日天の中を行て昼夜等分の時也」
                         :暦便覧

平成二十三年三月十一日、この日が忘れられない日となり、
この度の春分は今までで一番悲しく切ない春分となりました。

この頃から昼と夜がほぼ同時間となり、停電による暗く長い夜も、
日に日に昼間の時間が長くなってくるようです。

しかし、暑さ寒さも彼岸までといわれ、今、被災地に一番届けたいものが暖かい春であるにもかかわらず、今年の天候は余りにも酷と言わざるを得ない、寒さが身にしみる春分であります。

そんな被災者の方に対しまして、お悔やみ、お見舞い申し上げることは
心からの悲しみを歯をくいしばって発する言葉ではあるのでしょうが、
この現実を受け止め切れない悔しい気持ちを表現する言葉が他にない
ものかと、もどかしく、歯がゆい気持ちでいっぱいです。

非力ではございますが、私共にできることでお手伝いさせていただき、
一日でも早く一人でも多くの方の穏やかな暮らしが戻ってくることを
心よりお祈り申し上げます。

被災地の方の本当の意味での「春」が早くやってきますように。

啓蟄

現在の節気は二十四節気の「啓蟄(けいちつ)」です。

 「陽気地中にうごき、ちぢまる虫、穴をひらき出ずれば也」

                          :暦便覧

六日より、第三の節気である「啓蟄」に入りました。
「啓」はひらく、「蟄」は、虫などの生物が冬籠りすることで、
冬眠からあけ、活動がはじまるというわけです。

この節は、まさに『兆し』。


寒かった長い冬から春の兆しとして目にあらわれてくる時期ですね。

『兆し』という言葉は個人的にも好きなことばで、あたらしい何かが、
始まる予感、気配。

この節から次の春分に向け、年度末から、新年度を迎える準備期です。
当店のお客様もあらたな新生活を迎える方からのご注文を多く頂いており、日々慌ただしくさせていただいております。

日本の文化はまさに節目を大事した文化です。
その為、多くの節目、節目がありますが、自分なりの節目を決め、そこからあらたな「兆し」を掴んでいただければ、今より少し稔りある生活になるのではないでしょうか。

その兆しを自分にもなぞらえ、今後の励みにしていく所存です。
忙しさにかまけ頻度が落ちてるブログやツイッターを「停滞の兆し」と言われないよう、時間を上手く使っていかなくてはいけませんね。

それでは、みなさまのあたらしい兆しが、よい兆しとなりますように。